あのステージへ

今日はじめてのプロジェクトがカットオーバーを迎えた。いつか味わったような、一瞬の高揚感を伴う種類のものではないけれども、やはりそれなりの達成感はある。

でも、どこか心の底から叫びたくなるほどの歓喜が湧いてこないのは、なぜだろうか。答えはもう分かっている。それは、プロジェクトに対するコミットメントが足らなかったからだ。

現時点でやれることは限られている。その中でも自分のできる限りのことはやったつもりだ。だから、後悔なんてない。でも、やっぱり足りないんだ。すべての重圧を背負い込んで、チームを巻き込み、それでも諦めずプロジェクトをここまで導いた彼らが味わっているだろう達成感は、今の僕が味わっているそれとは決定的に異なっている。

今はそれでいい。ただ限られたものだけが味わえるあの歓喜の中に、僕も加わりたいと思った。あの高みへ行きたい。